売上UPの基本原則2:客単価を上げる方法

ものを売る企業であれば、どんな企業においても売上を向上させることが必須です。

売上を今以上に向上させるにはどうしたらよいかを常に考えて行動していると思いますが、多くの企業が思うように売上が向上されていかないのも事実です。

スポンサードリンク

売上を上げるには第一段階においてスタッフの士気を上げることは絶対的に必須条件となりますが、ただ「頑張ります!」だけの根性論では売上というものはなかなか向上してきません。

労働的に頑張るのも大事ですが、その前に売上を向上させる基本原則を今一度再認識し、頭を使ってアイディアを出し合い、売上を向上させる施策となる具体案を今一度見直していくことが必須です。

 

売上というのは. 売上 = 来店客数 × 客単価. ……で確立されているということをどこの教科書にも書いてあることですし、誰もが知っていることです。

ですから「客数」を増やせば良い……「客単価」を上げれば良い……というわけですが、これがそう単純に上げられないから苦労するわけです。

そこで今回は「客単価」を上げる方法を考案していきましょう。

 

価格を上げることで1人当たりの買上げ金額が増えて客単価が上がることは机の上の計算では既成の事実です。

だからといって客単価を上げるために通常価格を上げればいいのでは…‥などとそんな単純なやり方はダメなことくらい誰もが知っています。

 

現在販売しているものの多くは、世の中の大きな流れの中で原材料が高騰するなどの変異が起こらない限り、通常の販売価格を上げることができないものばかりだと思われます。

ではどのように客単価を上げれば良いでしょうか

スポンサードリンク

アップセルに取り組む              

そこでアップセルに取り組んでいきます。

アップセルとは、ワンランク上のグレード商品の付加価値を購入してもらえるように仕向ける販売方法です。

例えば今まで通常、1尾1000円の中国産のうなぎの販売シェアが大半をしめていて、国産のうなぎはオープンケースの上段で相場価格1500円位で品揃え程度に販売していたとします。

その発想を逆転させて国産うなぎを1尾1200〜1300円くらいのお値打ち価格に設定して、平ケースやオープンケース下段に配置して美味しさをアピールし、国産うなぎの購入にシフトさせるように仕向けるようなことです。

今までは平ケースや多段ケースの下段で中国産のうなぎ1尾1000円を販売していたのでしょうが、そういった目立つ場所にアップセル商品を展開し、美味しい理由や相場価格よりもこれくらい安い……などの付加価値をわかりやすくPOPなどでアピールします。

中国産のうなぎ1尾1000円は、多段ケース2段目あたりに品揃え程度に販売すれば良いと思います。

 

そうやってアップセル商品が売れるように仕向けていくのです。

これがうまくいけばいつもの価格よりも200〜300円は客単価が上がります。

 

このやり方は価格が上乗せされたぶん以上に顧客満足度を与えてあげられることが肝心です。価格の高いものを購入するということは、それに見合った美味しさの満足感という価値を期待しているからなのです。

 

お客様には「いつもより少々お値段を出してみたら、いつも以上……この価格以上に美味しくて満足感が得られた」……という印象を与えることができれば良いのです。

そうすればその他の商品のアップセル商品も購入してみようという動機が高まっていき、お店のグレードも自然と上がっていきます。

そうなると単価だけの安売りをしなくても品質を求めるお客様が増えて、売上も利益も上がってくるようになるのです。

 

いつもよりお値段を出してみたけど、いつもの中国産のうなぎ1尾1000円となんら変わらないわ……などということになると顧客離れにつながり逆効果になりますので要注意です。

 

松竹梅の手法を使う              

松竹梅の手法とは、ひとつのカテゴリーの中で上中下の商品を展開するということです。

お寿司屋さんには松竹梅のグレードの詰め合わせセットがあり、レストランには3000円コース、5000円コース、7000円コース……、などのフルコースが設定されています。

人は失敗したくない……という思いから、一番安いものを避ける傾向があります。かといって一番高いものを選ぶかといえば、そこには躊躇というものが見え隠れしてきます。

結局「このくらいが無難かな……」と真ん中の商品が一番選択されやすくなるのです。

売れる割合は、松が2割、竹が5割、梅が3割……と言われています。

 

スーパーマーケットでいうと例えば、サーロインステーキであれば「黒毛和牛」「国産牛」「輸入牛」の3品目を見比べて選べるように陳列します。

もっとグレードの高いお店では「松阪牛」などの高級ブランド牛、次に「交雑種」下が「ホルスタイン種」や「輸入牛」……などとした松竹梅の設定でもいいかと思います。

要するに、一番売り込みたいものを真ん中のグレードに設定できることが最大のメリットになるということです。その真ん中のグレード商品を今までメインで販売していた商品より上のランクのものに設定すれば客単価はアップする可能性を秘めているということです。

スポンサードリンク

 

クロスセルに取り組む                         

クロスセルとは、他の商品や関連商品を購入してもらえるように仕掛けを作ることです。

ハンバーガーショップではセットメニューのお値打ちをアピールしたり、アパレル業界では2点目は半額……などと、いわゆるもう一品買いを促す施策を行なってクロスセルによる客単価アップを狙っています。

食品業界の例えでは、ステーキ売り場でステーキソースを販売するようなことは普通に行われています。

しかしこれらの多くは、精肉部の取り引き業者が提案するステーキソースが多く、その取引業者のための売場になってしまっていることがあります。

別にそれでも良いのですが、食品部門の取引業者にはもっと美味しいステーキソースがあったりもします。

そういった商品をセットにして販売推奨していけば、お客様にお肉をより美味しく召し上がって頂くことができます。

頭ではわかっていてもこれが実行されないのは、それぞれの部門には販売エリアがあって自分の販売エリアに他の商品を陳列しても自部門の売上にはならないからなのです。

ですから少しでも自部門の売場には自部門の売上になるものを陳列したくなるわけです。

しかしこれは売り手側の利益のための発想であって、お客様に最高に美味しく召し上がる提案をしていないことになります。

お客様が美味しく食べられる食材を品々を部門の販売エリアを超えてクロスセルを行うことができればお客様の利益に繋がります。セット価格でお買い得感を提供しても良いかと思います。。

 

部門の販売エリアを考えなければ、このステーキにあったステーキソースや添えつけの野菜、はたまた鉄板のステーキプレートやステーキ用のホットプレートだって一緒に販売しても良いことになります。

販売する温度帯などの違いから定番売場では難しいでしょうから、特設コーナーでイベント販売的にクロスセルを行っても良いと思います。

これが定着すればお客様は、メニューが決まれば店内をあちこち探さずにそこで全ての商品をピックアップできますし、買い忘れも防ぐことができます。

結局のところアップセル商品を推奨してクロスセルに持ち込めば、買上げ点数も客単価も上がることになるわけです。

 

新商品を展開する                         

新商品は手始めに期間限定商品として展開し、人気があるものを定番化していけば良いと思います。

新商品は比較的価格設定を高くしやすく、付加価値も付けやすいものです。

お客様にしてみても、たまには違ったものが食べてみたい……という欲求がありますので、飽きさせない意味でも常に取り組むべきです。

 

キャッスレス決済を推進する

現代ではキャッスレス決済を国をあげて推奨されるようになっていますので、かなり浸透しているかと思いますが、中小企業経営の店舗ですと、利用手数料2%くらい持っていかれてしまうこともあり、導入することに躊躇されている企業もあるかと思います。

しかしキャッスレス決済のお客様は、現金払いのお客様より比較的金銭感覚が緩くなりがちなところもあり客単価は高くなる傾向を秘めていますので、手数料2%を惜しまず、時代の流れもありますので導入を検討された方が良いかと思います。

売上UPの基本原則1:客数を上げる方法についてはこちらへ

スポンサードリンク

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA