給与(時給)の昇給に対する考え方
<給与・賞与の性質の違いについて>
賞与は半期ごとの成果に応じて、「自分たちが頑張って稼いだ分の見返り報酬」みたいな考え方をします。
ですから、賞与額は年々上がっていく性質・・・というのものではありません。
逆に給与は、個々の技術力向上により、年々少しづつでも上がっていくものとなります。
ただし、長期にわたり士気低迷や、生産力の低下がみられるスタッフは、降格・減給が実施される対象になることもあります。
<給与を昇給することについての考え方>
給与が上がる要素は、
・勤続年数を重ねること
・自分の力量、能力の向上がみられること
・役職ポストが与えられ、会社にとって大きな支えになること
であります。
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例えその年、多少資金繰りが厳しくても、一人ひとりをしっかりと見つめ、向上の見られるスタッフには、きちんと応えなければならない・・ということであります。
中小・零細企業でよく見られることは、
「給与(時給)を上げると経営が苦しくなる」・・・・だから頑張っているスタッフがいても昇給できない。
これでは恐らく、やる気のあるスタッフが頑張って業績を上げ続けても、永遠と昇給はできないでしょう。
”営業利益は幹部の責任”であり、個々のスタッフの評価とは別問題なのであります。
そして、会社がこれらの言い訳のオンパレードを続けることが原因で、致命的な問題に発展するのです。
それは入社したときから給与(時給)が増えていないと、後から入社してきたスタッフと、長年頑張ってきたスタッフと給与(時給)が変わらなくなる・・・という問題であります。
新入スタッフでもすぐに、ベテランと同じくらいの仕事をこなしてくれればよいのですが、それはなかなか困難な話であります。
”能力の差は歴然と明らかであります”
「・・・それで私と新入スタッフの給与(時給)が同じ・・・?」
これでは、長年頑張って実績を積み重ねてきたスタッフの士気は、なえてしまうでしょう。
このような状態を野放しにして、長年頑張ってきたスタッフの士気を削ぐようなことをしてはいけません。
会社がそういう姿勢でいると、士気のあるスタッフは徐々に少なくなり、利益も少なくなってくるでしょう。
忘れてはならないのは、「利益はスタッフの士気が生み出す」・・・ということです。
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全国リサーチの結果での
≪スタッフの士気を阻害する要因のランキング≫は①経営者や、幹部上司への信頼感がもてなくなったとき
②賃金報酬や処遇に納得できなかったとき
③職場の人間関係が悪化したとき
④自分の仕事の裁量や役割が低く感じたとき
⑤残業などが長く、自分の時間が取れないと感じるとき
・・・となっています。
やはり賃金報酬の不満は2位となっています。
賃金報酬の不満と言っても、恐らくこれは、公正公平になっていない賃金報酬に対しての不満のことでしょう。
けっして月収100万・200万欲しい・・・という類のものではありません。
なぜならば、多くの人は、お金はたくさん欲しいものですが、自分の力量以上の報酬をもらうことは怖いものであるからです。
会社の資金繰りなどは、スタッフの責任でないことのほうが大きいです。
ガムシャラに頑張って自分の力量を向上させているスタッフに「我慢してくれ・・・」と、その資金繰りの責任を押し付けるのはいかがなものかと思います。
会社の姿勢として、一人ひとりにしっかりと向きあっていけば、スタッフにその感謝の思いが伝わっていき、前向きにやる気になって頑張る人が増えていくと思います。
「自身の向上に挑む雰囲気の社風」が確立され、その結果、顧客からの多大なる支持を受け、会社とスタッフの更なる発展が雪だるま式に膨れ上がっていくに違いありません。
これらは、時給で勤務しているパート社員にしても同じことがいえます。
スタッフの70%を締める戦力ですから、かえってこちらのパート社員のほうをシビアに見て給与(時給)の昇給をしていく必要があるかもしれません。
ですから、会社は、自身の向上が見られるスタッフを昇給させようとする姿勢や、昇給させる方法を明確に示すことが大事なのであります。
時給の昇給については「時給の設定方法、動かし方」をご覧ください。
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