万引き犯への対応方法

<万引きを発見したときの初期行動>

挙動不審者や、明らかにお金を持ってなさそうなホームレスに見受けられる者を、店内で発見した場合即、店長、副店長、防災担当者を、近くの電話から呼び出します。

 

店内放送で呼び出す場合

「本日も〇〇店ご利用頂き誠に有り難うございます」

「業務連絡致します。99お酒売場お願いします」

 

99番…とは、挙動不審者がいますよ…の合図

お酒売場…とは、不審者が、お酒売り場にいますよ…の合図です。

 

これを聞いた店長、副店長、防災担当者は即、お酒売場に直行し、発見者から話を聞きます

 

<万引きを発見したときの注意事項>

お客様が店内で、「未精算の商品を、自分のバッグや、ポケットに入れた…」と言っても、その時点ではまだ、万引き(窃盗罪)として扱うことはできません 。

 

万引きとは、未精算の商品を店外に持ち出したとき、はじめて万引き(窃盗罪)として立件することができるのです。

 

未精算商品を、自分のカバン等に入れた部分だけ見て、その後見失い、店外に出たところを見つけても、万引きと断定して、声をかけるのは危険です。

見失っている時間に、自分のカバンから未精算商品を出して、店内においてくることもあるのです。

そういう“引っ掛け行為”をして、店員にわざと声をかけさせ、万引きの汚名を着せたことに対して、慰謝料を請求してくる悪徳行為もあります。

 

ですから、万引きを立件するには、未精算商品を自分のカバン等に入れ、そのまま出さずに店外に出るまでの一連の流れを見ていなければなりません。

 

この間、万引きしてた人がまた店に来たから…とか、

お客様が、「あの人、今、万引きしたよ」と教えてくれた…とか

万引きしたところを防犯カメラがとらえているから…だけではダメなのです。

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<万引きを発見したときの対応方法>

万引き行為を立件するのは非常にむずかしく、時間と根気が必要になります。

万引きした者を取り押さえても、その後、警察に通報して事情聴取、現場確認等、相当の時間が削られてしまいます。

ですから 万引き発見の対処方法は、 万引き犯を捕まえることよりも、万引きをさせないように、取りはかることに重点を置いた考え方で行動します。

 

例えば、 万引きらしい行為を発見したら、 「これをお使いください」…と、 毅然とした態度で、相手の目をしっかり見据え 買い物カゴを渡します。

そして、「ちゃんとあなたの行為を見てますよ…」のオーラを出しながら、常にその人から見える位置にいることです。

そうすれば、いったん自分のカバンに入れた商品を出し、店外に出ていくことでしょう。

そういうやましい心を持つ人に対しては、お客様扱いしなくて良いのです。

キチンとお金を支払う心を持って来店したときに、お客様扱いするようにします。

 

中には年配のお客様が、手押し車の中に商品を次々と入れるような買い物の仕方をしているのを見かけます。

このような場合は、買い物カゴを持って来て、手押し車の上に置いてあげ、その中に入れるようにお願いをします。

 

また、月に何度か万引きGメンの専門家を入れます。

費用はかかりますが、スタッフが、万引き対応に貴重な時間をとられたり、万引きを見過ごしたりする代償を考えれば、専門家を入れたほうが、よほど効果的なのです。

スタッフは、”いかに万引きをさせないように声かけしていくか”に重点を置きましょう。

 

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<万引き犯への警察の対応>

警察による万引き犯の取り扱いの対応事例を紹介します。これはあくまで私が経験した事例だけをお伝えします。

 

万引きは、110番ではなく、近くの警察派出所に通報して欲しいと言われました。

派出所に通報し、しばらくすると警察の方が2名で来ます。そこで状況を簡単に説明し、警察が万引き犯を派出所に連れていきます。派出所で、調書を取り、身元引受人が来たら帰します。

特にこちらから被害届を出すこともなく、今後当店の出入り禁止を約束して、厳重注意で終えるのが大半です。

しかし中には、全く反省の色が見えない、万引き犯もいます。

そういう場合は、被害届を出すことになりますが、そうなるとその場ですぐに、派出所でなく警察署まで、行くことになります。

調書などの時間と、待ち時間で、最低でも2時間は拘束されることになります。

お店の仕事もありますし、こちらも仕事をかかえていますので、ここまではあまり、やりたくないものです。

警察も、忙しいからか、

「たかが、数百円~数千円の窃盗ごときで時間を削られたくない……」

「なんだよ、このくらいで被害届を出すなよ……」

という気持ちで迷惑がっている様子が、”ありありと”こちらに伝わってきます。

それでも、被害届を出すと押し切っていると、偉い刑事さんが万引き犯と一緒に来て、「私の顔に免じて今回は許してやってくれ……」と、来たものです。

 

そして、万引き犯は、そのまま、留置場に寝泊まりして、翌日には罪にも問われず、外に出され、解放されてしまうようです。

留置場は、3食昼寝付ですので、失うものもなく、食うに困っている人や、寝泊まりするところがない人には最高の場所となるようです。

ですから、寒くなると特に、留置場に入りたくて、わざと万引きをする人もいるくらいです。

 

警察は忙しく、そんなものに時間を取られたくないからか、そういう万引き常習犯は、店から連れ出したその場で即解放……。

派出所で厳重注意をしてくれるのか……と思いきや、そんなこともしてくれず、店から出た途端、即、解放してしまいます。そしてまた、その万引き常習犯が店に入ってくる始末です。

再度、警察を呼んで、対応してもらってもまた同じ結末です

 

まるで万引き常習者にとって我が社のお店は、自分の冷蔵庫、食品庫代わりに思っているようにしか見えません。

警察もこのような人種には、何もしたがらない……何もしない…のが現状です。

 

警察の方にもいろいろなタイプの人がいます。

パフォーマンスでも、万引き犯にガツンと強い口調で文句を言ってくれる警察の方なら、まだこちらの気持ちも救われます。しかし、中には猫なで声で、

ダメじゃないか~なんでこんなことしちゃったんだ?」……などと、優しい口調で言う方もいます。

万引き犯は、ニヤついて「すいません」と言いながら、警察を馬鹿ににしたような感じで舌を出して笑っています。

こうなると、貴重な時間をとられ、万引き犯にいいようにやられ、商品は売り物にならなくされ、お金も回収できず、煮えたぎった気持ちのやりばもなく、散々な思いになります。

被害を被るのはお店とスタッフだけです。万引きされて利益が削られれば、賞与もなくなっていきます。ほんとに、たまったものではありません。

 

このような万引き犯は、お店の近くの駅や公園などで、万引きしてきたお寿司やお惣菜、ビールなどで宴会をしています。

 

万引きで捕まえても、反省する態度もなく、反抗してきます。

挙句の果てには開き直って「刑務所にいれろ!」……ですから始末に負えません。

警察もそれをわかっているから、何もしないのでしょうか?

一日も早い法律の改正を望んでいます。

 

<万引き犯の種類>

スーパーマーケットの万引き犯の種類は、

①上記のような、万引きを何ともわず、自分たちの宴会のために平然と堂々と行う人種。

②今はあまり見かけませんが、お腹をすかせて日々食べることに困り、生きるためにやむを得ず行ってしまう人種

③若者や中高生の面白半分の行為

④最近増えているのが、ごく一般的な、年配者の万引き行為

⑤精神的な病気で、万引きを繰り返す主婦

スーパーマーケットの万引き犯は、①と④が一番多いです。

 

その他に起こりうる犯罪行為、「返品詐欺の手口」をご覧ください。

 

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