鶏肉売り場が劇的に変わる! 鶏肉の鮮度管理は発注デリバリが大事!

鶏肉は鮮度が命です。

牛肉をカット・スライスして商品化したものは、昨日製造したものと今日製造したものでは明らかに見た目で鮮度の違いがわかります。

しかし鶏肉は牛肉と違って、見た目では鮮度の判断がしにくいところがあります。

 

見た目がそんなに変わらないのだからお肉の味も変わっていないだろう……と考えるのは早計です。

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鶏肉が鮮度とともに味が落ちる理由

牛肉は見た目で鮮度が落ちているように見えてもお肉の味はそんなに変わらない特質がありますが、鶏肉は見た目がそんなに変わらなくても、時間の経過とともに急速に味が落ちるのです。

 

なぜそのような現象が起こるかと言うと、

鶏肉は牛肉に比べて変色することは少ないですが、水分が多いため痛むのが早く、時間の経過とともにお肉のジューシーさを出す一番の旨味がドリップとしてお肉から出てしまうからです。

ですから鮮度の違いで、味は劇的に変わるのです。

 

鶏肉は主に2kgの冷蔵真空パック状態で流通され保管されますので、「真空パック状態になっているから大丈夫」……と思っていたら大間違いです。

 

真空パック状態の中でも時間の経過とともに水分が放出され、お肉の旨味が損なわれていくのです。

時間が経過したものは真空パックの袋を開けた時、まさにその旨味成分が水分として流れ出てしまいます。

ですから鶏肉工場で2kgの真空パックに梱包されても、そこから時間が経過すると味がドンドン落ちていくのです。

 

当然、水分として排出される割合が増えますので重量も目切れします。

真空パック状態のときは2kgあっても、袋を破き中身を出した時、水分として流れてしまえば、当然鶏肉の正味重量が2kgから目減りするということです。

ですから利益にもかかわってくるということです。

 

真空パックを開けた時、水分が少ないものは鮮度が良く、旨味も鶏肉の中に残っているものです。ふっくらとして身の厚さもあります。

時間の経過とともに鮮度が落ちたものは、身にハリとツヤがなくなり薄っぺたくなります。

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鶏肉の鮮度管理         

鶏肉の鮮度をよくするには、まさに仕入れとデリバリが一番重要になってきます。

通常スーパーマーケットなどに届くのは、鶏肉工場で処理され袋詰めされて2日後から3日後というのが多いです。

業界用語ではday2・day3(デイツー・デイスリー)で届きます……とか言っています。

 

一番早く配送され鮮度が良いのは「朝びき鶏」といって、朝捌いた鶏肉をその日のうちに配送されるものです。

この朝びき鶏は、その日の朝捌かれてから発送されるため、スーパーマーケットなどの店舗に到着するのは開店時間後になってしまうことが多いです。

開店前に品揃えをしなければなりませんので、朝びき鶏といっても、捌いた日のものは翌日に販売されるか、早くてもその日に販売される追加分です。

それに鮮度にこだわる分、お値段がけっこうお高くなりますので、売れる量は限られてきます。

量販には適さないため、こだわり品の品揃えとしての扱いになりがちです。

 

鶏肉の売上シェアのメインとなるものは一般的な国産ブロイラーか、エサなどを改良して育てられたひとランク上のこだわりのブロイラーでしょう。

 

鶏肉を販売するにあたって一番重要なことは、これらの売れ筋のブロイラーを「day2」くらいでその日の朝一番で納品されたものを開店時間までに商品として加工し売り場に陳列し、その日のうちに全て売り切る……ということです。

ですから売り切れる数量を的確に見積もって2kg単位で発注しなければなりません。

雨が降って客数が少なくなる……とか、さまざまな要素を考慮して欠品することなく、閉店時間ころまで販売できる1日の販売数量を予測して注文しなければなりません。

 

それには前日の夕方頃に翌日分を注文できることが必須です。

そして納品時間も早朝8時半くらいまでには納品してもらえることも重要な要素です。

そうでないと商品化して売り場に品揃えをするのに開店までに間に合わなくなります。

もし、週間発注とか、鶏肉を納品してくれる業者の都合でしかデリバリしてくれないのなら、すぐに小回りのきく業者を探した方が良いでしょう。

 

バックヤードにあるプレハブの冷蔵庫に早朝納品された鶏肉は、夕方までに全て商品化され売り場に陳列され、閉店時にはキレイに売り切れてなくなる状態を作るのです。

ですから「細かくシビアな発注業務ができる・できない」で、鮮度が左右される……ということになります。

大事な基本は「その日に仕入れたものはその日のうちに売り切る」……です。

 

そして売り場のボリュームも大事ですが、商品を重ねすぎてドリップが出てしまうような積み方はせず、売れたら追加……売れたら追加……でこまめな作業をして鮮度とドリップ防止を維持します。

そうすることによって、売り場の鶏肉はプリップリの弾力感が浮き出てきて、売り場の鮮度感が増し、売り場の新鮮さが劇的に変わります。

これを徹底すれば、「あそこのお店の鶏肉は美味しい」と評判になり売上も右肩上がりになります。

名古屋コーチンなど、どんな美味しい鶏肉を扱っても、この鮮度管理ができなければ、美味しい鶏肉は販売できませんし、口コミでの評判も上がりません。

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