スーパーマーケットのチラシはどうあるべきか!?
スーパーマーケットのチラシはどうあるべきか?
……について説明します。
中小企業のスーパーマーケットのチラシは、価格の安さをアピールするだけの内容が、多いような気がします。 ディスカウントスーパーならいいのですが、スーパーマーケットを運営しているのなら、「これはどうなのかな?」と思います。
チラシ目玉商品の多くは赤字になっています。その赤字となる目玉商品を買っているのは、 バーゲンハンターです。その赤字を埋めるのはどうしているのでしょうか……?
おそらく、定番商品の利益から……ということになります。
定番商品を買っているのは誰でしょうか……?これは主に、固定客となるでしょう。
いつも自分の店に、来店されないバーゲンハンターとなるお客様にサービスして、いつも来てくれる固定客に赤字を埋めて頂く。……少し理不尽なような気がします。
<チラシに関連する販売促進費用を何に使うべきでしょうか?>
目玉商品で赤字として見積もっている販売促進費用の損失を、固定客に還元してサービスすることは、できないものでしょうか!?
◆日々の試食販売の種類・量などを増やす……とか
◆固定客に人気のある「高品質な商品」の価格を値下げして特売する
……ような何かが打ち出せないかな~……と思います。
例えば……
高品質で付加価値のある、美味しい醤油1本500円があります。
これを、特売価格398円に設定します。 粗利は、30円しかありません。
ですから、この商品の価値を知っているお客様にしてみれば、それはとても安いことになります。
しかし一見、価格を見ただけでは、100円台や、98円などの ふた桁台の価格設定でないため、安さは感じにくいと思います。
ですから、この高品質な醤油の美味しさも、内容や質もわからないお客様にしてみれば、 398円という価格を安いと感じません。
この美味しさをわかってもらうために、試食販売や、サンプル品を差し上げたりして、価値を知ってもらうために費用をかけます。
販売促進の費用を、単なる価格戦争の赤字補てんで使うのではなく、 こういった方向で、使っていくのであります。
これをやるとバーゲンハンターはこなくなりますが、 固定客は来ますし、徐々に増えていきますので、売り上げが向上し安定し始めます。 利益もしっかりと安定してきます。
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<スーパーマーケットのチラシのありかたは?>
では、チラシには、「客寄せパンダ」となる目玉商品は出品しないの?……と疑問に思うかもしれません。
もし、それらの目玉商品を、出品する必要があるのなら、それはそれで出品すればよいでしょう。ただ、”それをメインにしない”ということが大事で、バーゲンハンターを集客するような破格値を打ち出さなければ、固定客へ還元し、サービスすることができるでしょう。
次のチラシは一番目立つ上段に、今回のチラシのテーマに付随する商品を掲載し、下段の日替わり特売品で、お買得商品を打ち出しているチラシが、そのような趣旨で構成されていると思います。
しかし、最終的には出来るだけ、次のチラシのようにナショナルブランドの特売の目玉商品に頼らず、推奨する商品の、お試し価格の打ち出しや、 顧客を引き付けるキャッチフレーズ、商品説明など …自分たちがお勧めしたい商品を、すべてA面に掲載して訴求し、集客UPが見込めるくらいの力が付くことが理想です。
大変かもしれませんが、時間をかけて創意工夫をもって、販売努力して、一歩づつ着実に積み上げていけば、売り上げも利益も安定してくるでしょう。
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安売りは簡単ですが、売り上げ・利益は安定しません。安売りをしているとお客様は、
「この次は、何を安売りしてくれるの……?」と、 いつまでも、安売りを期待し続けます。
美味しいものを、安く紹介していくと、
「この次は、どんな美味しいものを教えてくれるの?」となります。
そして、 通常価格に戻ったときでも、定番商品として購入してくれるのようになるのであります。
ですからチラシは、毎回テーマを決め、そのテーマに沿った商品紹介や、自分たちのお店の販売コンセプトを紹介し、共感してくれる顧客の集客を図る下記のようなチラシ構成で、自分の店のアピールを、メインにしていく方がよいと思います。
チラシとは、「当店はこういうものを推奨する店です!」と広くアピールするための手段のひとつであります。
自分の店をアピールするのに、「当店は、なんでもこんなに安いですよ~!」という、価格の安さだけをアピールするチラシが多く見られます。
しかし、激安チラシでの集客合戦は、ディスカウントスーパーにおまかせして、スーパーマーケットであるならば、価格競争の土俵にはのらないほうが良いと思います。
価格だけで動く客層は、ごく一部ですし、それにこだわると固定客を幸せにできないことになります。
スーパーマーケットでは、美味しいもので、幸せを味わいたい客層をターゲットにして、ひとりでも多くのお客様に美味しいものをお届けできるように努力していきます。
基本的には、
「当店では、こういう商品をおすすめしています」
「一度、召し上がってみて下さい。」
「今回は、お手軽にご利用頂けますよう、お試しに、この価格で 特別にご奉仕させていただきます」……とか
「今回は、こんな商品を新しく作ってみました。……」または、「仕入れてみました……」
などなど、弁当であれ、スイーツであれ、それぞれのカテゴリーごとに、毎回何点かを紹介し、クローズアップしていきます。
これらが、チラシのなかに多ければ多いほど、自分の店の独自性が強調されます。
そして、それらを好きになってもらったり、共感してもらったりすることで、自分の店のファンになってもらうのであります。
ただ、「○○がいくら」「○○がいくら」…と価格の安さだけを羅列し、安さのアピールをするだけのチラシは、面白みがないと思います。
「いや~そんなチラシでは、集客できないぞ!」…と言うかもしれません。
確かに激安チラシのように、「店内がごった返して、押すな!押すな!」の派手な集客とは違います。
特にそういう活気を求めたいのではありません。
落ち着いて買い物ができて、あちらこちらで、スタッフが顧客に商品紹介し、実演販売などをしている。(詳しくは「対面販売で売り込みが上手な人のテクニック」をご覧ください)
そういう活気のある光景がみられるような、チラシを作ることがモットーではないでしょうか。
そして、家庭で召し上がって頂いたときに、
”ご家族に美味しさで喜んでもらえる”ようなチラシ作りを目指すのです。
(詳しくは、「チラシの作り方」をご覧ください)
<テーマ訴求のチラシの動向は?>
固定客とは、信用・信頼で繋がっています。
当店の商品や、スタッフが好きで、固定客になってくれるお客様を、少しずつでもいいから、着実に増やしていけばいいのであります。
テーマを訴求したチラシを打つごとに、何人かが、新規に自分の店のファン……固定客になってもらえれば、一年後には確実に、確固たる固定客が増えていることになるでしょう。
価値を奨励し、値頃感をアピールする販売する方法で成功させるには、時間がかかるものであります。
信用と信頼を着実に得ていかねばならないからであります。
激安チラシを「パッと」打って、瞬発的に売り上げが上がるのとは、訳が違うのである。
激安チラシで集客していけば、永遠と安売りチラシを打ち続けて、安売り合戦をし続けていかなければならなりません。チラシ期間が終わると、極端に売り上げが下がるからであります。
価値を奨励し、値頃感をアピールするチラシ販売促進方法で、お客様に喜んでもらうコンセプトを打ち出したら、それに徹する方がいいでしょう。
テーマを訴求したチラシでは「なかなか成果が上がらないから……」と、途中でやめてしまい、激安チラシに戻ってしてしまうと、せっかく集めた固定客を、逃がしてしまうことになります。それまでの苦労と努力が、水の泡になりかねない事態を招くでしょう。
信用を築きあげるのは大変ですが、失うのは一瞬であります。 「石の上にも3年」です。
チラシは、「当店では、こういうものを推奨してますよ~!」という方向で、自分たちが推奨する商品を、多く打ち出せば、独自性のあるチラシができ、自店アピールができます。
そして、それとリンクする売場作りと、実演販売などで、活気のある売場作りをしていけば、一年後二年後には、安売りを続けていくよりも、固定客で売り上げが増え続けることになるのです。雲泥の差になることでしょう。
では次は、「チラシの作り方」をご覧ください。
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