日本人は安さだけでなく、美味しさや利便性、安心安全にお金を出す

<日本人は、安さだけでなく、美味しさの満足にお金を出す理由>

破格値の安さで購入できた喜びもあるでしょうが、その他にも違う形でお客様に喜んでもらえる方法がある……と思っています。なぜならば、日本人は食料品に関して、

「価格が安いことが必ずしも買いたい心理につながるような単純なことではない」 からです。
「日々の生活費を抑えるために安いものを…」は、多くの人が思っていることであります。

 

安くて、商品価値がしっかりしているものならいいのですが、安かったんだけど、「美味しくなかった」「まずかった」「あ~失敗した~!」と感じられれば、お客様はしらけた気分……損をした気分…になります。幸せな気分にはなれません。

それどころか、それを販売した店や商品を恨むことになります。

「食い物の恨みは恐ろしい」…と言われるように、 多くの人は、食べ物で失敗したくないのであります。例え、とんでもなく安く、ただ同然の価格で購入したとしてもであります。

安く買えたその一瞬は、うれしいかもしれませんが、 それを食べたとき、満足感が得られなければ、不満が残るものです。

 

ディスカウント店は、売れれば、それでいいのかもしれませんが、スーパーマーケットには価格だけでなく美味しさの喜びを求めて来店されるところもあるので、これではダメであります。

安く買っても、満足度がそれ以下であれば、それは高い買い物だったと思うのが人間の心理です。

逆に、少し高いけど品質で選んで買って食べたとき、 それ以上の満足度があれば、

それは「安かった…」となります。「そのものの価値は、食べたときに決まる」…ということです。

 

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年末を例にとってもみてもわかると思います。

「お正月は、美味しいものを食べて、家族みんなが笑顔で幸せに過ごしたい……」

だから 「多少高くても間違いのないものを……」と、高額品ばかりが売れ、低額品はあまり売れません。

せっかくのお正月なので、食べ物で、絶対に失敗したくないのであります。

普段であっても、別に、高額品や高級ブランド品であることではなく、

「100円・200円高いくらいで、美味しいものが食べられるのであれば、その方がよい」

……というニーズは多いのです。

高額所得者でなくとも、若い人でも、普通のOLさんでも、 そういうニーズはあります。

「今までより、ちょっといいものを買いたくなる」

「今までより、もっと美味しいものを、ちょっと背伸びをして食べたくなる」あるいは、

「今までこういうものを食べてなかった。」

……というものを、どんどん紹介していくのです。

 自分が買う立場にたって、自分の家族、子供たちに食べさせたいと思える商品かどうかの価値を洗い直し、紹介していくのです。

安い価格で販売することはひとまずおいておいて、商品の魅力の有無を第一に考えて、みんなで知恵をしぼるのです。 そういうところにマーケットやニーズがあると思います。

そうしなければ、これからも続く供給過剰時代、安さだけでは需要は拡大しないですし、売り上げを向上させることはできません。

ただ単に価格競争に巻き込まれるだけであります。「競合店と同じものを売っている」……だけであれば差別化の方法として、値段を下げるしかないのです。

 

日本人は食に関して「質を求める」「こだわっている」ような思考があります。

日本人は食に関しては「安さが1番」単純に価格の安さだけで、買う買わないを決めているのではありません。品質に価値があると思えば、値段にこだわらずに買い求めます。

ですから日本人は食料品に関して、「安さだけでなく、美味しさの満足にお金を出す」……と考えられるのです。

 

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<日本人は、利便性や、安心・安全にもお金を出す理由>

「美味しさの満足」の他に日本人は、利便性や、安心・安全にもお金を出すものと思われます。

日本の食品販売業界で、一番成功している業態はコンビニエンスストアであります。

ここ何年かで急激に伸び始めています。これは、利便性が求められている結果です。

コンビニエンスストアは、決して安くはありません。 コンビニエンスストアの売り上げが、百貨店を上回る国なんてどこにもないらしいです。

これは日本にだけの現象……ということになるようです。

このことにより、便利であること…… すなわち、安くなくても「利便性にお金を出す」ことが考えられるのです。

 

<日本人は、「安心安全」にお金を出す理由>

その他、「食品販売に、安心安全は当たり前のこと…」であることが当たり前のことと思われているでしょうが、それをおびやかす賞味期限問題を始め、産地偽装や、数々の不正が実際に行われていました。一時はそれらのニュースで世間を騒がせる時期がありました。

それにより、安心安全を求める声が大きくなってきました。

 

お客様の命に係わる「食」を販売しているものとして、衛生管理・品質管理を今まで以上に事細かく明確に、確実に取り組んでいかなければならない時代です。

そこに今まで以上にコストがかかり、販売価格を上乗せせざるを得なくても、「それに価値あり!」……と思えば お客様は、「安心安全にお金を出す」……ということです。

 

ですから、日本人は、「安ければ安心安全の所在が不明確であってもかまわない」「食に関しては安さが一番!」……などと 単純に価格の安さだけで買う買わないを決めているのではありません。

利便性や安心安全に価値があると思えば、お金を出す……のです。

 

<日本人は「店の品格、接客・品質」にもお金を出す理由>

また日本人は、

「安ければ接客が悪くてもいい!」

「安ければ品質が悪くてもいい!」……などと思う人は少ないのです。

接客が悪い……とか、ものが悪い……ということは、絶対に許せないのであります。

いくら安くても、そこで働いているスタッフが

「横柄であったり」

「清潔感がなくだらしなかったり」すると、

「この店にはもう来たくない!」……となります。

 

いくら安くても、品質の悪いものばかりしかなければ、

「この店にはもう来たくない!」……となります。

来てもらえなければ、当然、お金を出してもらえないことになります。

ですから、店の品格、接客、そして品質も大事であると考えられます。

ということは、ことです。

一流ホテルに高「店の品格、接客・品質にもお金を出す」いお金を出すことからも、このことが理解できるでしょう。

 

これらのことから日本人は、安さだけでなく「美味しさの満足感」や「利便性」「安心安全」そして、店の品格、品質、接客にもお金を出すということがわかります。

ここをしっかりと、お客様に提供すれば、お客様にしっかりと貢献できる……ということです。

その他、日本人はというより、人間は「楽しくさせてくれるもの」にもお金を出します。詳しくは、「お客様に楽しんでもらうには」をご覧ください。

 

では次に、「スーパーマーケットのチラシはどうあるべきか」について解説します。

 

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