牛肉のロスを出さない商品化

スーパーマーケットの精肉部において牛肉を販売するうえで一難しいことは、作った商品をすべて売り切ることで、ロスを出さないことであります。 牛肉の商品化をするにあたり、ロスが発生する要因は主に次の3つのことが考えられます。

 

牛肉のロスが発生する要因と対策

①商品化しきれずに残ってしまった牛肉の腐食

②商品化するときの整形の仕方によるロス

③売れ残りによるロス……です。

 

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詳しく説明しますと、

①商品化しきれずに残ってしまった牛肉の腐食とは

真空パックされた牛肉の真空パックの封を破り商品化するとき、すべて使い切って商品化できればよいのですが、使い切れず残った牛肉を、かたまりのまま冷蔵庫へ保存し翌日まで持ち越した場合、メガネ……といって、牛肉のかたまりの表面の内側が黒くなってしまいます。

翌日にこのままこの牛肉を商品化してしまうと、当然、黒くなった部分が目立ち、鮮度が悪く見えてしまいます。 そこで、この黒くなってしまった部分(牛肉の表面から1cmほど)を削り廃棄処分するロスが発生します。

牛肉を仕入れたときの真空パックの封をあけて、布やラップでくるんで冷蔵庫へ保管した翌日のことですから、「腐食して臭い」とか「食べられなくなる」というわけではないのですが、黒くなってしまった部分を削らなければ、売れ行きが鈍くなってしまうのです。

ですから、牛肉の部位ひとつの真空をあけたら、その場ですべて商品化をして使い切ることが肝心です。

 

牛肉の部位ひとつで、全てをひとつの商品アイテムを作り、すべて売り切れる見込みがあればよいのですが、そうでない場合は、小分けして真空パックをしスペック化をします。

そして、ひとつの部位でいくつもの商品アイテムを作り、真空パックを開けたものは使い切るようにします。

このとき、それぞれの商品アイテムごとに売り切れる量を把握して製造します。 残った部分は、切り落としにかませたり、カレー用などの商品にしてすべて使い切り、すべて商品化します。

 

②商品化するときの整形の仕方によるロス

次に、商品化する際に脂を削ったり、筋を引いたり牛肉の整形をするときのロスにがあります。

この作業を丁寧にこなして、できるだけ脂や筋に肉の部分を付けなければ良いのですが、包丁さばきを雑にしていると、脂や筋などに肉がついて廃棄する部分が増えてしまいます。 脂に肉がついてしまうと廃棄か、脂についてしまった肉の部分を削り取っても挽肉にしかなりません。

筋に肉の部分がついても同じことで、雑に処理してしまった肉の部分は、牛筋としても挽肉としても、販売できる価格が下がってしまうことになります。 これが、整形によるロスです。

これを減らすには、丁寧な包丁さばきをして、脂や筋に肉を付けないことしかありません。技術力も磨きましょう。

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③売れ残りによるロス

これは単に、売れる見込み数の把握違いによって売れ残ってしまい、値引きロスか廃棄になるロスになってしまうということです。

計画性のない売り場作りと売れる数の把握ができていないと、このロスが発生し、粗利率をぐんぐん引き下げてしまいます。

それぞれの商品アイテムごとの販売価格なども考慮し、売り切れる数を把握して、それぞれ売り切れる数だけしか商品を作らないことです。

これらをすべて防ぐには、

①明日の牛肉売り場の商品構成を計画し、売り場レイアウトを作成しておきます。

②そして、牛肉の使う部位や量を把握して、真空パックをあける牛肉を決めます。

③それぞれの商品アイテムごとに売り切れる数を製造します。

 

そしてもちろん、真空パックをあけた牛肉はすべて商品化をして使い切ります。 整形も丁寧にこなし、廃棄になる部分をなくします。

一番難しくて大事なことは、日々の売り場の商品構成とレイアウトを考えることです。

毎日同じものが販売されていることは大事なことですが、毎日同じものが同じフェイス数をとって代わり映えしない売り場構成では面白味がありません。

日々の特売商品が変われば、当然それぞれの商品が必要とするフェイス数も変わってきますし、下段、中段などの展開場所も変わってきます A商品という牛肉の切り落としを特売すれば、その日は、B商品の牛肉切り落としの販売数量は多少鈍ることもあります。

このとき、B商品の牛肉の切り落としをいつも通りの数量を製造してしまうと、ロスになってしまうことが考えられます。

ですから、こういうときは、A商品の牛肉切り落としが3フェイスに幅をきかせたら、いつも3フェイスの幅を利かせているB商品が2フェイスになったり、いつも下段で展開していたら、その日だけは中段で展開するなどして、B商品の製造数が減っても売り場のボリュームが落ちないように見える工夫をしたりします。

また、もも肉系の赤味肉の部位ばかりを使って売り場構成をしてしまうと、売り場がまっかっかになり、面白くありませんし、霜降りの脂ののったおいしい牛肉をめあてに来店されたお客様のご要望に応えることができません。

ですから、肩やバラ系の霜降り牛肉の商品構成と、脂肪をひかえる赤味系の商品構成、さらには、A4A5ランクの黒毛和牛、交雑種やホルスタイン、そして低価格で訴求できる輸入牛肉の上中下の商品構成で、すき焼き・しゃぶしゃぶ・ステーキ・焼肉・カレーシュー用など、それぞれの用途ごとに展開し、ロスを出さない商品構成とレイアウトを構築し、日々に売り場を作ることが大事です。

では次は、「牛肉スペック化のすすめ」をご覧ください。

 

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